日本耶穌基督教團會友來函

台湾基督長老教会台北東門教会

       盧俊義牧師御夫妻、

       長老・執事の皆様、

       教会員の皆様

頌主

 2011年3月11日に発生した日本における大震災に対するお祈りと多くの献金を寄せていただき、感謝申し上げます。


 私は、二宮一朗先生ご夫妻が4月から着任された日本イエス・キリスト教団函館中央教会のメンバーの新沼英明と申します。この度の大震災では私の生まれ育った日本の東北地方が大地震・大津波に襲われ、岩手県陸前高田市に住んでおりました父と母が犠牲となりました。津波の難を逃れ、避難生活を送っていた祖母も、高齢のため避難生活に耐えられず、1週間後に天に召されました。私が大学進学のため北海道に来るまで住んでいた家は、跡形も無く流されてしまいました。


 父は、勇敢な消防士でした。母は、40年もの間看護師として病にある方のために働きました。祖母は、忙しい両親に代わって幼い姉と私を育ててくれました。愛する家族を一瞬にして失った悲しみは私を絶望の淵に追いやり、「神様何故ですか?」と問う毎日を過ごしました。


 そのような中、貴教会からお祈りとともに多くの義援金をお送り下さいまして、思いもかけない温かな励ましに驚くとともに、主に感謝と讃美をお捧げしました。義援金は、二宮先生を通して感謝して頂戴いたしました。日本のクリスチャンのみならず、遠く台湾の地にあってもお祈りくださり、たくさんの義援金が捧げられましたことを二宮先生におうかがいし、本当に心が熱くなりました。頂いた義援金は、津波で家屋や衣類など生活に必要なすべてを失った姉家族に、全額を送金いたしました。姉は、市の職員として震災当初は避難所に寝泊まりし、被災者支援にあたりました。現在は自ら仮設住宅を建て、不自由ながらも夫、子ども2人とともに元気に暮らしており、引き続き被災者支援、特に子どものケアに当たっています。姉は、クリスチャンではありませんが、「台湾の皆さまのお心遣いに心から感謝申し上げ、くれぐれもよろしくお伝えいただきたい」とのことでした。


 被災地の東北地方の沿岸部には、未だ避難所での生活を強いられている方が多くいます。私の勤める短期大学の学生も、震災のショックから心の健康を崩し、治療している者もいます。しかし、全世界から寄せられたご支援により、東北地方も少しずつですが復興の一歩を踏み出した、とのことです。私も近日中に再び被災地に行く予定です。


 私自身は北海道函館市に妻、娘、息子とともに生活しており、震災の被害はありませんでした。二宮先生ご夫妻はじめ、教会員の皆さまにお祈りをしていただき、多くの励ましの言葉も頂きました。


いつの日か台湾にうかがって、貴教会の皆さまに直接お礼を申し上げたいと思っております。


最後に、心温かな献金とお祈りを頂きましたことを重ねてお礼申し上げますとともに、今後とも日本の被災地に関心を寄せていただいて、引き続きお祈りくだされば幸いに存じます。

在主

2011年6月7日  

新 沼 英 明

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